第二章二章 その夜は辛くて寝れなかった。喉が痛いわけでもお腹が痛いわけでもなくってただただ 悪寒がすごくて。明け方、手足の感覚がわからなくなるほどの寒さを覚える。夏を目の前 にしたときで、旦那と駿は梅雨の蒸し暑さにタオルケットを蹴っ飛ばして寝ていた。 我慢できないくらい寒い。冬の布団を3枚かけても5枚かけても寒い。なんだか今までの 熱の時の寒気とは段違い。怖くなって、9時を待って総合病院に連れて行ってもらった。 血液検査をして30分後、先生が検査結果を見ながら説明をする。 う~ん特におかしなところは・・・・ん?なんだこりゃ!! いきなり大きな声を出されてびっくり。いや、普通お医者様はどんな検査結果であれ こんな大声を出してしまう人はいないだろう。ちょっと駄目なお医者様・・・・。 思いっきり不安になった私。何ですか?と聞くと、白血球が普通の人の10分の1になっている とのこと。それがそんなに驚くことなのか?と思ったが、緊急入院。 念のため検査入院しよう・・・と言われ、不安ながらもすぐ帰れると思った。痛いところもないし。 でもまだ半年にしかならない駿を置いて入院なんて・・・・・ 体調が悪いのに気づかなかった自分が腹立たしかった。 とりあえず1日くらいで検査できるだろうからと旦那が会社を休んで駿を見てくれることになった。 二人部屋の窓側のベットに寝かされて、何度も何度も看護婦さんが血液を抜きに来た。 無知な私はそんなに抜くんなら何回も針刺さないでいっぺんにいっぱい採ってください。 なんて看護婦さんを困らせる。 夕方、先生が来て、白血球があれからまた減ったと聞かされる。原因がわからないと、またまた 不安にさせてくれる。夕方母が仕事の合間に来て、あらあら熱がすごいの?と、産後の育児疲れ と思いたいして心配もしていないようなかんじ。母には心配をかけたくないので白血球がどうのとかは 言わなかった。幸い旦那も検査入院としか言ってなかった。 その日の夜、胆石で救急車に乗ってやってきた初老のおばあさんが隣のベットに入る。 痛み止めの注射と石を流す点滴をしながらも、すごく苦しそう。うぅ~~~んうぅ~~~ん ってうなっている。ご主人と思われる方が『こんなに苦しんでいるのに何とかならないんですか!!』 と、お医者様に詰め寄っている。もう少し時間が経たないと痛み止めがきかないんですよ。 と言われ、おばあさんの脂汗を拭きながら励ましていた。 私は、痛みなんてなかったし、そのおばあさんが気の毒に思えてしょうがなかった。 胆石だけは嫌だな・・・と心の中で思っていた。(私ってばなんて奴) おばあさんが痛みを訴えなくなったのはもう明け方になる頃だった・・・ |